スペイン巡礼11日目:土砂降りの雨でも心はポッカポカ Granon28㎞
今日は朝7時過ぎに出発して、まず5㎞先の街で一休み
私は、もちろんトルティージャ
ここからは、軽くアップダウンを繰り返す道を3時間ほど歩くロングウェイ
ドイツ人のスバン・アンドレア、スペイン人のパブロと歩きます
雨が降ってきたので、近くのバルで少し雨宿り
のつもりが、案外いいお店でビール休憩に。笑
出来立てのピンチョスがどんどん運ばれてくるから、思わず注文!
こちらは、マヨネーズ和えしたツナに塩漬けしたイワシをのせたピンチョス
みんなで、美味しいものを食べてびっくりした時の顔をして
いざ、再スタート
雨はあがったけれど、こんな感じの果てない道をずっと進んでいきます。
スタートして6時間、1時頃みんなの目的地Domingoという街に到着。
有名なカテドラルを1時間ほどゆっくり見学
90%ぐらいの人がこのDomingoという街で泊まるのですが
私は、みんなに別れを言い6㎞先の街、Granonを目指します。
なぜって?
3か月前にカミーノを歩いた姉、大絶賛のアルベルゲがあるから♪
小さな街だけど、教会の中にある素敵な場所なんだって♪
みんなと別れを惜しみつつ、一人で歩き始めた矢先
『あ、雨だ・・・・』
次第に強くなってくるので、いったん雨宿り
隣にいた60歳くらいのおじさんに、話かけてみるものの全く言葉が通じない
どうやら、スペイン人らしい。彼の名前はルイス
本降りになってきて困り果てていたら、ルイスが突然私にレインコートを渡してくる
私『え!だめだよ!私はここでもう少し休んでいるから!ありがとう』
と丁重にお断りするが、ボディランゲージで何度も何度も渡してくるの
しかもルイス、満面の笑み
申し訳ないと思いつつも、お言葉に甘えてレインコートを借りて一緒に歩くことに
途中でルイスの友達に出会って、彼が通訳してくれて
ルイスは今まで8回もカミーノを歩いていること
カミーノは何種類もの道があって、道によって全く違うということ
この先の何が楽しいか
話に夢中になっていると、雨はどんどん強くなってくる
ルイス『僕は南スペイン出身だから、このくらいの雨が気持ち良いさ』
とニコニコとしていたんだけど、ついにバケツをひっくり返した大雨に
ルイスにレインコートを返そうと木の下で脱ごうとしたら
ルイス『使っていていいんだよ。君が大丈夫であれば、僕もうれしいから』
・・・
もうあまりに紳士なルイスの態度と優しさに、感動
雨なのか涙なのかわからない。
その後、大雨の中歩き続けて、やっと目的地のGranonに到着。
ルイスは、5㎞先の街まで歩くとのこと。
もう感謝の気持ちでいっぱいで、びっしょりの服のままハグをしてお別れ
記念に写真も撮らせてもらいました
向かって右がルイス、左がルイスのお友達
疲れ果てたまま、階段を上がると素敵なダイニング
ギターを弾いたり
歌を歌ったり
絵を描いたり
みんな好きなように好きな時間を過ごせる素敵な場所
ここのアルベルゲは完全募金制のアルベルゲ
歩き疲れた巡礼者の体を休める休息所として、15年もの間、募金だけでやりくりをしている、ホスピタリティ溢れた宿
ここの宿のすごいところは
みんなでご飯を作ること♪
テーブルや食器を用意したり
パンや野菜を切ったり
配膳をしたり
最後はみんなで食器洗いまでしちゃいます!
食事もとっても美味しくて、大満足
食事のあとは、みんなで教会へ
20人近くの世界中から集まった人で円になって、キャンドルを灯す
『なぜ歩くのか』
韓国語、ハンガリー語、スペイン語、イタリア語、フランス語、中国語、ノルウェー語、ドイツ語、英語など各々の言葉で、自分の思いを証ししていく
何もかも失って無銭でフランスから2000㎞も歩いている元ハリウッド女優
自分の固まった考えを溶かしていくために歩くアイルランドの男性
大学を卒業して人生の方向性を考えるために歩く18歳のベルギーの男の子
話し出した途端に泣き出してとまらなくなる人がたくさん
この時間は、なんだか心のデトックスのように感じました
『なぜ歩くのか』
このアルベルゲは、とっても温かい素敵な場所。
受け取ることよりも、与えることの喜び
まだ受け取ってばかりだけど、これから私が人にたくさん与えらえるといいな♪
私にとって、本当に大切な思い出になりました。
■アルベルゲ
ALBERGUE Parroquial SAN JUAN BAUTISTA
1泊0ユーロ~ 完全募金制
今日も素敵に1日に感謝して、おやすみなさい